ダイナミックローディングマネージャ(以下、DLMと略記)とは、アプリケー ションソフトの追加や削除を動的に行なうソフトウェアで、ルネサステクノロジによって開発 されました。 DLMは、TOPPERSライセンスに従って使用することができます。
DLMは、ターゲット上のファイルシステムに格納されたリロケータブルオブジェ クトファイルを読み込み、空きメモリ(RAM)へダウンロードして実行します。 この時、未解決シンボルがあれば、そのアドレスを解決します。また、ライブ ラリをダウンロードすることもできます。ライブラリをダウンロード後は、他 のプログラムからライブラリを参照することができます。
DLMと同様にダイナミックローディングが可能なシステムとしてIDLカーネルがありますが、IDLカー ネルではアドレス解決をするためのサーバを必要とすることに対し、DLMでは サーバを必要としません。そのため、スタンドアロンでシステムを構成するこ とができます。
DLMはこちらからダウンロードできます。
(1)市場でアプリケーション追加やシステムのバージョンアップが可能
(2)共有ライブラリ
各アプリケーションは、共有されるライブラリを参照できます。また、新たに ライブラリを追加することも可能です。
DLMは以下のターゲットで動作確認されています。
ターゲットシステム |
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MS7727SE01(日立超LSIシステムズ) |
(1)TOPPERS/FI4 (Fullset Itron 4.0)カーネル(必須)
DLMは、基本的にμITRON4.0仕様の全機能をサポートしたカーネルで動作する よう設計されています。動作確認には、TOPPERS/FI4カーネルを使用しました。 TOPPERS/FI4カーネルは、情報処理推進機構(IPA) によるオープンソフトウェ ア活用基盤整備事業の一環で開発されました。DLMは、FI4カーネル Release20040226-1において動作確認されています。
(2)ルネサステクノロジ製SH C/C++コンパイラパッケージ(必須)
DLMでは、ルネサス製コンパイラを使用します。ルネサス製リンカでは、以下 の機能をサポートしており、DLMではこれを利用しています。
ルネサス製コンパイラの詳細は、こちらを参照してください。期間限定評価版を無償でダウンロードする こともできます。
(3)日立超LSIシステムズ製「Ultra File」(ファイル管理システム)
ファイル管理システムとしてUltra Fileを使用しています。詳細は、こちら を参照してください。
(4)アイ・エル・シー製「GENWARE2」(GUI統合開発環境)
提供するデモプログラムで使用しています。詳細は、こちらを参照し てください。
DLMに関する質問等は、TOPPERSユーザズメーリ ングリストに送付ください。ただし、基本的には本ソフトウェアに関する サポートは行ないませんので、回答はお約束できないことをご理解ください。
サポートが必要な場合は、ルネサス版DLMをご購入ください。ルネサス製HIシ リーズOS用のDLMは、(株)ルネサス北日本セミコンダクタより販売されていま す。