(toppers-users 1772) Re: 【重要】OSについて

Ogawa.Kiyoshi ogawa.kiyoshi @ nmiri.city.nagoya.jp
2004年 11月 9日 (火) 11:49:41 JST


きしだ様、藤本様、邑中様

いつもお世話になっています。

小川清@名古屋市工研です。

頭の中が整理できていないので、意味不明の記述がありましたら、
申しわけありません。

TOPPERS,ITRONを使った本格的な開発をしたことがないのに、
TOPPERSの教育する側にまわろうとした途端に行き詰っていました。
#便乗質問です。

> きしだです
>
> kishida wrote:
> > これは直接,費用期間に影響します.
> > # 詳しい知識を持つ人を雇うには金が掛かります.
> > # MSに聞いてもしかりでしょう.
> > # 試しに,直接聞くと良いでしょう.目が跳びでます.
> >
> > この辺り,必要な機能を必要なだけ用意して,組み合わせた方が,
> > より競争力があると言う判断もありでしょう.
>
> 例示が必要ですね.
>
> 此処での例で気温監視用のデバイスを作成するとしましょう.
> 流行のWebSystemで遠隔地からデバイスの測定結果を見れる様に
> すると,PICNICだと色々周辺機器を作っても一台10,000-までで
> 十分実現できるでしょう.
> これに対し,Windows2000で作ると多分,一台30,000-を切れない
> でしょう.
>
> 一台50,000-で売るとして,どっちが商品として良いですか?
> 流石に100,000-では売れないし,ばら撒くなら安い方が良いでしょう.
> 修理も大変ですし.

当方の企業向け研修では、自分で全部作る場合と、OSを使う場合との比較を質問され
ました。

すでに自分で簡易なモニタを作ってある場合には、
OSを使うよりも、自分の作ったモニタで開発、試験した方が便利だという質問もあり
ました。

#暫定的な回答としては、
#開発の規模(要求の複雑さ、プログラムの複雑さ、開発期間、開発費用、開発人
員、、、)による。

> 競合他社が出てきた時に値引きするとか考えたとき,原価償却まで
> 考慮するとどちらが値引きし易いですか?
>
> 競争力のある製品はどちらですか?
>
> 自明な気もしますが,この辺りが競争力の源ですね.
>
> ではでは

他のOSを使う場合よりも、OSなしで全部自分で作るまたは、
徐々に自分でいろいろな部品を作って積み上げてきたものと、
OSを使う場合との比較を要求されうまく説明できませんでした。

#自分で作ったものはOSなしの経験しかないことが原因です。
#ITRONの仕様の価値を知らないことも遠因だと理解しています。
#ちゃんとOSを使う開発に入らなくてはと、、、

現在のTOPPERSの教育WGで資料を試していて、再利用していてありがたいのは、
1 Monitorタスクがある
2 Log機能がある
という2点です。

Monitorタスクがあるので、タスクのありがたみが味わえています。
タスクに分割した試験が容易にできるため。

3 作るものの複雑さの管理
自分で全部作る場合には、命令のステップ数を数えて、
最長時間を計算するシミュレーションをして、
プログラムを組み合わせてやっていったときに、
ある複雑さを超えると、一人では管理しきれなくなり、
ソフトウェアが完成しなかったという経験はあります。

動くものを作る時に、リアルタイム性の追求の前に、
まず動くものを作り、そこからチューニングをしていった方が、
完成品が作りやすいんだろうなというところまでは推測できるようになりました。

4 既存の部品(コンポーネントの利用)の利用
TCP/IPを使うものは、OSを使うことしか考えたことがありません。

複雑さ、開発のための納期(時間)、費用、試験のために必要なツール、時間、費用
など
見積もりが、、、

5
リアルタイム性のありがたみが、まだ味わえていません。

#リアルタイム性のありがたみがわかるサンプルの作成を要求されています。

もっと、ITRON、TOPPERSよりの説明が、、

ps.
名古屋市工業研究所の研修の受講生からは、
ソフトウェアの設計についてちゃんと教えていないのでは?
という疑問をいただいています。

名古屋市工業研究所の企業向けの研修では、受講生に想定している開発対象に応じ
て、
個別対応し、一般的なソフトウェア設計に関する講義はしていません。

自分が経験したこと、その経験の延長線上から類推できない事例の場合は、
逆に、どうやって設計しているかをお聞きするばかりで、、、

その結果、開発の制約条件によって、設計の仕方も千差万別であることは、
理解できるようになりつつあります。

1 要求分析の範囲(作ることが前提か、作る必要があるかどうかまで分析の範囲に
しているか)

2 要求対象者の違い(エンドユーザから、納入先か)

3 設計作業の範囲(ハードを含むかソフトだけか)

4 設計作業の責任(顧客の責任か、自社の責任か)

5 利用しているツール(ツールを使っているか、手書きか)