(toppers-users 1382) Re: Windowsシミュレーション環境のマニュアル
Seiichi Miyagawa
miyagawa @ sanritz.co.jp
2004年 2月 16日 (月) 18:20:42 JST
//---[(toppers-users 1381) Windowsシミュレーション環境のマニュアル]
//----[2004/02/16 From:Seiichi Miyagawa]
|> jsp-1.4をダウンロードしてWindows上でちょっと触ってみたのですが
|> Windowsシミュレーション環境のマニュアル(jsp/docs/windows.txt)を
|> 読んでも私には分かりにくかったのと、ディレクトリ名の誤記とか有って
|> 悩んだので、ちょっと書き直してみました。
あっ、このMLは添付は切られるのでしたね。
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4.開発環境の構築
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4.1 開発環境の概要
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カーネルを実行するには,JSPカーネルの配布キットに含まれる以外に,以下の
ツールおよびライブラリが必要である.
Microsoft Visual C ++ (6.0/.NET/.NET 2003にて確認)
単体にて動作可能
なお、TOPPERS/JSP release 1.3 (patchlevel=1)ではcygwin+gccでのコンパイル
は行えない。TOPPERS/JSP release 1.4 用のcygwin対応コードは,TOPPERSプロ
ジェクトの成果物ではないため,公式リリースには含めていない.
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4.1.1 Microsoft Visual C++を利用する場合 (自動)
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開発を行っている環境がWindows Scripting Hostの実行環境を持つ場合、かつ使
用している処理系がMicrosoft VisualC++ 6.0である場合に限り、TOPPERS/JSPの
生成に自動生成スクリプトが利用できる。
# .NET / .NET2003には非対応
注) 自動生成スクリプトは、各サブスクリプトを起動するために、Windows
Scripting Hostの機能であるWScript.WshShell.Runメソッドを利用している。一
部のセキュリティソフトウェアは上記メソッドを使用するスクリプトを悪質と判
断し、実行をブロックする場合がある。
自動生成スクリプトは、 jsp/tools/WINDOWS/configure.vbs という名前で格納されて
いる。このスクリプトを実行すると、コンフィギュレータの生成およびデバイス
エミュレータの生成を行い、Visual C++を起動した後サンプルプロジェクトを開
く。ほとんどの場合では、初期設定のままプロジェクトのビルドを行えば、
TOPPERS/JSP Windowsシミュレーション環境の実行形式を得ることができる。
初期状態で生成されるのはsample1である。sample2に付いては後述される手動設定の
注を参照して、設定を変更する必要が有る.
次のファイルを実行することで、個々の部品ごとに生成することも可能である。
コンフィギュレータ/構成チェッカ : jsp/cfg/vc_project/make.vbs
デバイスエミュレータ : jsp/windev/make.vbs
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4.1.2 Microsoft Visual C++を利用する場合 (手動)
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jsp/cfg/VC_Project/内にあるMicrosoft Visual C++ワークスペースファイル
(configurator.dsw)を開くことにより,諸設定をせずとも即ビルドが可能な状態になる.
このワークスペースでコンフィギュレータとカーネルチェッカを生成する.
メニューから「プロジェクト」「アクティブプロジェクトの設定」で「checker」と
「configurator」を順に選択し, ビルドメニューからビルドを選択する.
配布ファイルでは、カーネルチェッカが選択された状態と成っているので
ビルドメニューからビルドを選択するとカーネルチェッカがビルドされる.
カーネルチェッカが "Windows ImageHlp API"を使用しているため,
カーネルチェッカをビルドするには、生成時にライブラリIMAGEHLP.LIBが必要になる.
サンプルプロジェクトファイルの設定には,プログラムが使用するライブラリモジュールとして
IMAGEHLP.LIBが追加されている.
正常にビルドが終了すると標準では実行ファイルはjsp/cfg/chk.exeとして
作成されている.
次にメニューから「プロジェクト」「アクティブプロジェクトの設定」で
「configurator」を選択し, ビルドメニューからビルドを選択する.
コンフィギュレータは標準では,cfg.exeはjsp/cfg/cfg.exeと
して作成されている.
Windowsシミュレーション環境用のサンプルプログラムは jsp/tools/windows/ の
下に用意されている.
付属のサンプルプログラムではすでにsampl1用に下記の設定がされているので
そのままビルドするとsampl1.cを有効にして構築される.
サンプル以外のコンフィギュレーションファイルを利用する場合や付属のsample2を
構築する場合には下記のような手順でkernel_id.hとkernel_cfg.cを作成させる必要がある.
以下に設定法を示す.
ここでは,コンフィギュレータは jsp/cfg/cfg.exeであり, 対象のワークスペースは
jsp/tools/windows/vc_projectに有るものとして相対的なパス指定を使用している.
相対パスの指定は必要に応じて書換えが必要である.
(a) Visual C++ に行わせる場合
1. プロジェクトに対象となるcfgファイルを追加し、FileViewから選択し,
コンテキストメニュー(右クリック)から設定を選択する.
(サンプルでは最初から登録されている)
2. 一般から「常にカスタムビルドステップを使用」を有効にする
3. カスタムビルドタブを選択肢,コマンド部に次のコマンドを打つ
---8<--- ここから ---8<---
cd $(InputDir)
cl /E /I "../../kernel" /I "../../include" /I "../../config/windows" \
$(InputName).cfg | ..\cfg\cfg.exe -s -c -v -obj -lj -cpu windows
---8<--- ここまで ---8<---
#行末に\のある行は行末の\を削除し、後続する行を続けて入力する
4. 出力部に次のファイルを打つ
kernel_cfg.c
kernel_id.h
5. メニューから「プロジェクト」「設定」を選択し、ダイアログ内のタブ
「ビルド後の処理」を選択する
6. ビルド後の処理コマンドとして、次のコマンドを入力する。
---8<--- ここから ---8<---
cd ..
..\..\cfg\chk.exe -m toppers.exe -cs windows.chk -obj -v -lj
---8<--- ここまで ---8<---
(b) コマンドラインから直接打つ場合
1. Visual C++をインストールした場所のBinフォルダにある
VCVARS32.BATを実行する
#インストール時に「コマンドラインから実行するための
#バッチを作らない」と指定するとこのファイルはない
2. コンフィギュレーションファイルのあるディレクトリで
次のコマンドを入力する
---8<--- ここから ---8<---
cl /E /I "../../kernel" /I "../../include" /I "../../config/windows" \
<ファイル名> | ..\..\cfg\cfg.exe -s -c -v -obj -lj -cpu windows
---8<--- ここまで ---8<---
#行末に\のある行は行末の\を削除し、後続する行を続けて入力する
kernel_id.hとkernel_cfg.cが生成されたら,これらのファイルをプロジェクトに追
加し,Visual C++からビルドを行えばプログラムが生成される.
付属のプロジェクトファイルでは,それぞれ適切なフォルダにファイルが格納される
ようになってる.ユーザプログラムはSource FilesとHeader Filesに格納される.サ
ンプル以外のプログラムを利用される場合,この2つのフォルダに格納されているフ
ァイルをプロジェクトから削除してから,新しいプログラムを追加する必要がある.
(注)
付属のsample2を構築する場合, (a)の1-4を指定しなおす必要が有る. sample1.cfgに設定
されている上記の設定を消し, sample2.cfgに同じ設定を行う. また、FileViewから
sample1.cを選択し, コンテキストメニュー(右クリック), 設定, 一般, を選択し,
「このファイルをビルドしない」にチェックを入れる. 逆にsample2.cに付いては
チェックを外してビルド対象とする必要がある.
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5.特殊な機構に関する説明
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// サンリツオートメイション(株) 宮川誠一
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