TOPPERS Project Newsletter

新生創刊号(2003年11月12日発行)

TOPPERSプロジェクト
http://www.toppers.jp/

目次

NPO法人第1回通常総会開催
リリース予定の開発成果
事業計画について
TOPPERSプロジェクトの運営
地域コンソーシアム事業でTINET開発
新生TOPPERSプロジェクトの展望について
プロジェクトメンバ組織の紹介
参加のお誘い
お問い合わせ先

NPO法人第1回通常総会開催

2003年9月12日,NPO法人 TOPPERSプロジェクトの第1回通常総会を東京都港区虎ノ門パストラルにて開催いたしました.本法人には,団体正会員40社,個人正会員6名,準会員17名,特別会員7名と総勢70団体および個人に賛同いただき,本格的な活動を開始しました.また,総会後に設立記念講演会および設立パーティも開催いたしました.

<設立経緯>

2000年11月 TOPPERS/JSPカーネル最初のバージョンを公開
2001年5月 第3回LSI IPデザインアワードにおいて,JSPカーネルがIP優秀賞を受賞
2001年11月 参画メンバ4組織,産業界への普及活動を開始
2002年4月 組込みシステム業界有力4社が参加
2002年11月 TOPPERSプロジェクト組織化準備委員会が活動を開始
2003年3月 NPO法人の設立認証を東京都に申請
2003年9月 NPO法人設立.本格的な活動を開始

<プロジェクトの目的>

組込みシステム構築の基盤となる各種ソフトウェアを開発し,自由に利用できる良質なオープンソースソフトウェアとして公開し,またその利用技術を提供することにより,組込みシステム技術ならびに産業の振興を図ります.

<プロジェクトの狙い>

  1. 現世代のリアルタイムOSの決定版を構築する.
  2. 次世代のリアルタイムOS技術を開発する.
  3. 組込みシステム技術者育成に力を入れる.

<事業計画>

  1. ソフトウェア開発支援
  2. 開発成果物の普及広報
  3. 教育支援活動
  4. 技術開発
  5. 海外展開
  6. 関連活動への参加・支援
  7. その他

リリース予定の開発成果

TOPPERSプロジェクトで開発中のソフトウェアで,今年度中また は来年度はじめにリリース予定の物は以下の通りです.

  1. JSPカーネルRelease1.4とサポートプロセッサの追加
  2. TINET IPv4/IPv6対応
  3. IPAからの受託事業の開発成果
    1. μITRON4.0仕様フルセット準拠カーネル
    2. ダイナミックローディング機能(IDLカーネルの拡張)
    3. C++バインディング
    4. μITRON4.0仕様テストスイート
※1,2は今年度中,3は来年度前半を予定しています.

事業計画について

<ソフトウェア開発支援>

ソフトウェア開発支援事業は,開発者メーリングリストの運営,開 発者向けウェブサイトの開発,ソフトウェア開発会議の開催,IPA からの受託事業の推進を実施します.

担当者からのメッセージ (もなみソフトウェア:邑中)

TOPPERSプロジェクトにおける開発を円滑に行うため支援を行 います.オープンソース開発に必須であるバージョンコントロール システム,コンパイルファーム,バグトラッキングシステムなどの 開発ツールの提供を行います.また,政府や自治体が行う開発支援 事業に対して,TOPPERSカーネルをベースとする開発申請を行う 個人・企業に,事務支援を行います.

<開発成果物の普及広報>

開発成果物の普及広報事業は,ユーザ向けのメーリングリスト運営, ユーザ向けのウェブサイトの運営・保守,展示会での普及広報活動, 展示会でのセミナー企画,プレス発表会企画・開催,性能広報活動 を実施します.

担当者からのメッセージ (エーアイコーポレーション:加藤)

オープンソースと名の付くソフトウェアは世の中に数多く存在しま すが,真に多くのユーザの使用に耐えうるソフトウェアとなると数 が限られてきます.これはオープンソースソフトウェアはオープン であることが目的ではなく,使われることによりユーザから評価を 得,それがまた機能・性能・品質の向上へと開発に携わるエンジニ アを刺激するという好循環を起こすことが目的であるということで しょう.普及広報担当者としてはTOPPERSプロジェクトのソフト ウェアをいかに多くの人や組織に使われるようにするかを使命とし てさまざまな活動を行なっていきたいと思います.ウェブサイト, メーリングリスト,展示会,セミナー,雑誌紹介などの一般的な活 動に加えて,特に組込み業界のさまざまなベンダーとの協調に力を 入れていきたいと思っています.具体的には各種半導体,ツール, ボード製品等と一緒に配布してもらうことなども計画しております.

<教育支援活動>

教育支援活動事業は,技術者教育コースの開発,技術教育セミナー の開催を行うと共に,ソフトウェア開発手法の研究,共有化の活動 を行います.具体的には,「組込みソフトウェア管理者・技術者育成研 究会(SESSAME:http://www.sessame.jp/)」と連携し両者が企画 運営する教育コースの相互補完やTOPPERSプロジェクトにて組 込みソフトウェア技術者の教育セミナーを開催します.尚,教育コ ースの開発はTOPPERSプロジェクト「教育ワーキンググループ」 にて開発を行います.

担当者からのメッセージ (リコー:竹内)

SESSAMEは組込み設計において,開発プロセスにも着目して組込 み開発を行って行こうという団体です.私も自社内では,組込みの 自動生成技術の研究と普及を職務としています.これからの組込み 技術者は先端的な技術も,もちろん重要ですが,開発プロセスやソ フトウェア工学にも目を向けた幅の広い技術者が求められると思っ ています.この観点に立ってTOPPERSプロジェクトの組込み教育 を進めて行きたいと思いますので,ご協力のほどをよろしく,お願 いいたします.

<技術開発>

技術開発事業は,次世代RTOS技術に向けての技術検討を実施しま す.具体的には,カーネル開発ロードマップに従い,次世代RTOS 技術を開発するための技術検討を行います.平成15年度は組込み 向けコンポーネント仕様に関する技術を検討し,実現するための開 発準備を行います.また検討成果物は,標準仕様案としてトロン協 会に提案する予定です. 他の技術課題についても要求に応じて検討を開始したいと考えてい ます.


 
担当者からのメッセージ (名古屋大学:高田)

次世代の組込みシステム向けRTOSの実現に向けて,取り向くべき 技術開発テーマは数多くあります.TOPPERSプロジェクトでは, 産業界での要求を見極め,重要と判断したテーマから順に取り組ん でいきたいと考えています.まずは,組込みシステム向けのコンポ ーネント仕様に関して技術検討を開始しますが,その他にも,マル チプロセッサ向けのRTOSや時間保護機能についても要求が高ま っており,技術検討に貢献して下さるメンバが集まれば,技術開発 を開始したいと思います.

<海外展開>

海外展開事業は,プロジェクトの開発成果物を海外に普及する活動 を行います.必要に応じてワーキンググループ(以下,WG)を設立し, 中国を初めとするアジア市場を視野に入れた普及戦略を検討します.

担当者からのメッセージ (デンソークリエイト:山本)

現在,アジア諸国ではRTOSの普及が遅れています.しかし,世界 の工場であるアジアにおいて,RTOSの導入が進み,組込みソフト ウェアの開発が行われるでしょう.オープンソースソフトウェアで あり,ITRON仕様をベースにしたTOPPERSが受け入れられる環 境条件はそろっています.本プロジェクトの趣旨を理解した中国の 技術者も会員となっており,熱い情熱を持ったアジアの仲間と共に, 世界の工場であるアジアを基点にして,TOPPERSを海外へ展開し ていきます.

<関連活動への参加・支援>

関連活動への参加・支援事業は,組込みソフトウェア管理者・技術 者育成協会(SESSAME)との連携,産業技術連携推進会議組込み技 術研究会の活動支援,地域コンソーシアム事業の推進支援,高信頼 性ソフトウェア検証手法の検討活動への支援・参加を実施します.

担当者からのメッセージ (東陽テクニカ:二上)

TOPPERSがあれば,優れたエレクトロニクス技術によって開発さ れた製品に容易にリアルタイム情報処理能力を与えることができま す.同時にTOPPERSを核とした組込み技術は,産業価値のみに留 まらず,多くの人が使えば使うほど社会全体のメリットになるもの です.この観点から我々は全国の公共試験施設と連携して組込み技 術の普及を目指します.当面は,技術教育や資料を共通化して各施 設で質の高い教育実習ができる環境を整えて行く予定です.そのカ リキュラムについてはSESSAMEの教育開発活動と連携して全体 としてスリムで実用的な教育が実施できることを目指しています. さらに,TOPPERSの上で各種のソフトウェア開発を行う地域コン ソーシアム活動が始まっています.TOPPERSは,こうした活動を 支援することでより多くの人がRTOSを利用する機会をもてるよ うにしたいと考えています.また,TOPPERSを利用したシステム の信頼性を定量化するためにソフトウェアテストのコンソーシアム CROSVとの共同研究や開発標準作りを行います.最近起きた北米 の電力事故などを見ても分るとおりコンピュータ社会の脆弱性は, 極めて重大な社会問題をも引き起こします.こうした負の効果を最 小にするための技術検討や開発を私企業がオープンに行うことは困 難です.まさにTOPPERSが開かれた調査,研究,開発を行うこと で社会に貢献することになると考えます.

<その他>

その他事業として以下の項目を実施しています.

  1. 開発成果物の知的財産権に関する検討
  2. TOPPERS Developers & Users Conference (仮称)の開催検討
  3. TOPPERSプロジェクトニュースレターの発行
  4. 公的資金の申請準備
担当者からのメッセージ (富士通デバイス:工藤)

"TOPPERS Developers & Users Conference (仮称)" について説明します.TOPPERSに関する各方面の活動を集約し,開発者とユー ザの交流を図る場として毎年1回程度セミナーを開催していきます. TOPPERSプロジェクトの最新状況.開発ロードマップ,関連サー ビス,製品への応用事例,組込ノウハウ,教育,知的財産権に関す る事柄など幅広く取り上げて行きたいと思います.開催時期や内容 については,ご意見ご要望を伺いながら,運営委員会で検討していきます.

TOPPERSプロジェクトの運営

プロジェクトの運営は,プロジェクトに参加していただける個々の メンバが中心であり,積極的に取り組むメンバがいるテーマに重点 を置いて進めます.すなわちプロジェクトの方向性は,参加メンバ の意見を反映して運営・活動します.また,プロジェクトには運営 委員会を設置し,運営に関する審査機関の機能を持たせ,プロジェ クトの健全な運営を審議します.運営委員会は積極的なメンバを常 に募集し,活動内容についての意見を聴取するとともに開かれた運 営を実施します. また,各種活動の中心は,テーマ別発足させた各種WGで,個別テ ーマに対応します.現在,検討しているWGは以下の通りです.

  • 教育WG

以下に示す活動を検討し,必要時点でWGを設立します.

  • 組込みコンポーネント仕様の検討
  • 海外展開の推進
  • 品質評価に関する検討
  • 性能評価に関する検討

地域コンソーシアム事業でTINET開発

JSPカーネルに対応した組込み向けの軽いTCP/IPプロトコルスタ ック(TINET)が, (財)みやぎ産業振興機構で進められ,苫小牧高専 により開発されました.すでにインターネットを通じて無償で配布 しており,10月末までに338件のダウンロードを記録しています. (http://www.mit.pref.miyagi.jp/embedded/consortium/)

この開発プロジェクトは,経済産業省による平成14年度即効型地 域新生コンソーシアム研究開発事業の採択テーマの1つである「組 込みシステム・オープンプラットホームの構築とその実用化研究」 (委託元: 東北経済産業局)として推進されていた1テーマです. TINETは(社)トロン協会ITRON専門委員会,Embedded TCP/IP 技術委員会により「ITRON TCP/IP API 仕様 Ver. 1.00.01」の仕 様に準拠して開発されたプロトコルスタックであり,FreeBSDバ ージョン3.4をベースソフトウェアとして開発し,安定性が高く組 込みシステムの性質を考慮したTCP/IP v4プロトコルスタックと 言えます.FreeBSDを使用したのは,ライセンスの関係もありま すが,BSDで開発されたTCP/IPプロトコルスタックの実装が世界 的な標準として認識されているためです.従って,FreeBSDをベ ースにしたTINETのTCP制御アルゴリズムは,この世界標準であ るBSDと同じとなっています.

ITRON TCP/IP仕様では,(1)最小コピー回数,(2)動的メモリ管理 の排除,(3)非同期インターフェース,(4)API毎のエラーの詳細化な どを必要性能とし,(1)ソケットインターフェース互換ライブラリ作 成の容易性,(2)プロトコルの種類毎の最適なAPIの定義,(3)リア ルタイムOSとの適合性,(4)システム構築の静的な設定の考慮を設 計目標としています.TINETは上記に上げた性能を満たし,組込 みシステムの制約の中で特に厳しいメモリ容量の制約への対応を優 先的に行っております.また,組込みシステムのネットワーク内で の使用形態を考慮し,BSDのプロトコルスタックから組込みシステ ムにはオーバースペックな機能を削減しました.これにより,実装 ターゲットとして(株)ルネサステクノロジ製H8/3069Fを用いた場 合,TCP/IPプロトコルスタックに必要なメモリ容量は,スタック と内部バッファを除いてRAMが1Kバイト弱,ROMが約40Kバ イトと省メモリ性に優れ,過度なメモリ管理機能 (仮想記憶システ ムやメモリ保護機能)や二次記憶装置をもたない組込み向けであり ながら,応用層プロトコルとしてHTTPに対応しています.

新生TOPPERSプロジェクトの展望について

NPO法人として新たな組織として活動を開始したTOPPERSプロ ジェクトの展望について,TOPPERSプロジェクト会長(名古屋大 学大学院情報科学研究科教授)高田広章氏に,プロジェクトの展望に ついてお聞きしました.

編集者:

TOPPERSプロジェクトのNPO法人化おめでとうござい ます.

高田:

ありがとうございます.NPO法人化の準備を開始してから1 年近い時間がかかってしまいましたが,皆様の協力でNPO法人 設立にこぎつけ,やっとスタートラインに立てたと考えています.

編集者:

NPO法人化の"ねらい"についてお聞かせください.

高田:

これまでのTOPPERSプロジェクトは,我々の研究室が実質 的な事務局となって進めてきましたが,参加組織が増えるに従い, その体制では限界が来ていました.NPO法人化により,これまで 以上に多くの方にご協力をいただき,ソフトウェアの開発・普及 を進めていくことが可能になりました.また,法人格を持つこと で,知的財産権に関する扱いがより明確になりますし,公的な補 助金の申請主体になれるという意味もあります.

編集者:

NPO法人はTOPPERSプロジェクトが飛躍する上での通 過点なのですね.それでは,いままで事務局としての役割を果た していた研究室の役割はどうなるのですか?

高田:

我々の研究室では,これまでもこれからも,TOPPERSプロ ジェクトのベースとなる基礎技術に関して研究開発を進めていき ます.実際,カーネル開発ロードマップの右半分に書いてあるテ ーマの半分程度は,我々の研究室で取り組んでいるものです.

編集者:

これからも先進的な技術の提供を望めると考えてよろしい のですね?

高田:

はい.大学における研究活動の一環で開発したソフトウェア の中には,面白い技術シーズを含んでいるものの,産業界でお使 いいただけるほど完成度が高くなく,日の目を見ないものも多く あります.新生TOPPERSプロジェクトでは,そのようなソフト ウェアもメンバに対して開示し,ご協力いただけるメンバと一緒 に実用化できるものに仕上げていくことも考えています.

編集者:

NPO法人を通じて,プロジェクトメンバとの関係が綿密 になり,製品要求に近い成果も期待できる訳ですね.

高田:

TOPPERSプロジェクト成果は,メンバの活動の総体です. その意味で,プロジェクトの活動に積極的に貢献いただけると幸 いです.また,NPO法人はメンバの行う諸々の活動を支援するた めの団体にすぎないことをご理解いただきたいと思います.私自 身は,プロジェクトメンバの一員として,ベストを尽くすことを 約束したいと思います.

編集者:

非常に心強いメッセージですね.最後に,プロジェクトに 興味をお持ちの方にメッセージなどありますか?

高田:

プロジェクトの活動に積極的に貢献いただけるメンバを募集 していますという言い方をすると,「私達は積極的に貢献するのが 難しい状況なので」と躊躇される方がおられます.TOPPERSプ ロジェクトでは,プロジェクトを進めていくのに必要な費用を, 広く薄く負担していただくという考え方をとっています.入会し て会費を納めることも,貴重な貢献であると考えておりますので, プロジェクトに興味をお持ちの方には,ぜひ入会を検討いただけ れば幸いです.

プロジェクトメンバ組織の紹介

プロジェクト参加メンバを順次紹介していきます.

<宮城県産業技術総合センター> (http://mit.pref.miyagi.jp/)

当センターは,地域産業の振興を目的として宮城県が設置している 公設試験研究機関です.組込みシステム開発にコストがかけられな い地方の中小企業にとって,自由に利用できるオープンソースソフ トウェアの存在意義は極めて大きいといえます.この点から,当セ ンターはTOPPERSプロジェクトの目的に深く賛同するとともに, 研究開発及び技術普及で協力していきたいと考えております.

<株式会社リコー> (http://www.ricoh.co.jp/)

当社は,オフィス業務の効率化を目指し,オフィス機器やソリュー ションの開発販売を行っております.また,Image Communication を当社のスローガンに事業展開を行っております.このImage Communicationのひとつに"Open & Defacto Standard"があり柔 軟に拡張できるオープンな製品を開発することを目標にしておりま す.この観点において,TOPPERSプロジェクトのソフトウェアの オープン化活動に協力を行ってまいります.

<株式会社エーアイコーポレーション> (http://www.aicp.co.jp/)

弊社は機器組込みソフトウェアに特化した専門商社です,エンベデ ッドの世界の新しい技術や方法などをいち早く世界から探し,日本 のユーザに技術サポートや移植サービスとともに提供することで, 日本の物作り産業のプロジェクト成功に貢献することを会社の使命 としております.取扱商品としてはTCP/IPV4/V6や電源断対応 FATファイルシステムなどの基盤的ミドルウェア,IrDA,IrFM, Bluetooth,ZigBee,GUI,組込みDB,BacNet,ブラウザなどの 特殊領域ミドルウェア,それからTOPPERSやLinuxなどのオー プンソースOSを中心とし,ミドルウェアや開発ツールを統合した トータルソリューション,組込みシステムの生産性向上や品質保証 のための上流・下流ツール群などです.弊社の製品の多くが TOPPERS/JSP,TOPPERS/IIMP/IDL対応済みです.

<富士通デバイス株式会社> (http://www.fdi.fujitsu.com/)

弊社は富士通の電子デバイス製品販売の他,システム製品(LSI・ボ ード・ソフト)の受託開発,その後の量産化ビジネスにフォーカスし ております.従来RTOSとして,富士通のREALOSや弊社の pCROSを使用してきましたが,オープンソースの時代を迎えて TOPPERSへの対応も進め,様々な商談への対応力を強化していき ます.富士通Softune開発環境への対応,弊社ミドルウアの TOPPERS上への移植等進めてまいります.

<株式会社デンソークリエイト> (http://www.dcinc.co.jp/)

当社は,カーエレクトロニクスのソフトウェア開発を数多く手がけ てきました.信頼性・リアルタイム性が強く要求されるこの分野に おいて,μITRON無しの開発は考えられません.当社は, TOPPERSプロジェクトの目的に共感し,この活動へ協力を惜しみ ません.

<株式会社東陽テクニカ> (http://www.toyo.co.jp/)

長期に渡って安心して使えるRTOSは,これからの組込み産業にと って絶対必要なソフトウェア部品です.東陽テクニカは,組込みソ フトウェアのテストツールや開発支援環境をコア技術としながら信 頼性問題を長年にわたって扱ってきました.この経験を生かして TOPPERSの活動に寄与をしたいと思っています.また,どんなに 優れたソフトウェア部品といえども適切な技術を持った人間が扱わ なければ良い製品作りはできません.そこで求められるのは適切な 技術者教育です.TOPPERSの良質な技術を使いこなせる技術者を 育てるためのSESSAME/TOPPERSの仲介役としてお役に立て ればと願っています.

参加のお誘い

TOPPERSプロジェクトでは,プロジェクトの趣旨に賛同してくだ さる方の参加を待っています.プロジェクトの会員となることで, 次のようなメリットがあります.

  • プロジェクトにおけるソフトウェア開発に参加できる
  • プロジェクトで開発したソフトウェアを早期に入手できる
  • プロジェクトで開発するソフトウェアに対して要望をだせる
  • プロジェクトの主催・共催するセミナーに会員費用で参加できる

NPO法人の会員には,主に団体を対象とした正会員と,個人を対 象とした準会員に加えて,プロジェクトに貢献して戴ける教育機 関・公的機関・非営利団体・個人で会費を支払うことが難しい方を 対象とした特別会員の制度を用意しています. TOPPERSプロジェクトに何らかの形で貢献されたい方,プロジェ クトで開発したソフトウェアをお使いの方,プロジェクトに興味の お持ちの方は,是非入会をご検討ください.

入会に関する詳細は入会のススメと申込み方法をご覧ください.

お問い合わせ先

TOPPERS プロジェクトに関するご質問や入会の申込みは,下に示 す事務局宛にお願いします.また,プロジェクトのウェブサイト (http://www.toppers.jp/)には, 活動の詳細を紹介する資料を置いていますので,ぜひご参照ください. なお,事務局にはスタッフが常駐しておりませんので, 連絡はなるべく電子メールでいただけると幸いです.

編集後記

本号より,ニュースレターを担当することになりました,(株)ヴィ ッツの服部です.読者の皆様がTOPPERSプロジェクトを身近に感 じ,共に活動したくなるような紙面作成を目指したいと思います. TOPPERSプロジェクト共々,ご支援を賜りますようお願いします.


NPO法人TOPPERSプロジェクト
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